
外免切替の厳格化 企業が今知るべき制度改革の詳細や背景と、最適な免許取得方法の選択肢
近年、外免切替(外国免許から日本の運転免許への切り替え)では、試験内容や提出書類の基準が大幅に厳格化されました。その結果、通過率は大きく低下しています。警察庁の発表によると、手続きが厳格化された2024年10月~12月の合格率は、「知識確認」が従来の約9割から4割程度へ、「技能確認」は3割から1割へと大幅に下落しています。
本コラムでは、こうした制度厳格化の具体的な内容とその背景について、最新の動向を交えながら解説していきます。
外免切替とは
外免切替とは、外国籍の方が母国で取得した運転免許を、日本の運転免許へ切り替えるための制度です。日本の教習所で新規に免許を取得する場合と比べて費用を抑えられることから、この制度を利用する外国籍の方は多く、人気の受験場では予約が2~3カ月待ちとなるケースも見られます。
※外免切替の手順や費用など詳細については、下記コラムをご覧ください。
厳格化された背景や内容
制度の見直しにより、2025年10月から外免切替に関する基準が大幅に厳格化されました。
厳格化された背景
●「骨太方針2025」等において、「外免切替手続について住所確認や知識・技能確認の審査内容を厳格化」が求められている
●基本的な交通ルールを理解していない外免切替により免許を取得した外国人による交通事故が発生
●海外では免許取得時に一定の居住・在留が求められている中、日本では当該要件がなく、観光客等が免許を取得
厳格化された内容
■知識確認(筆記試験)
・問題数:10問⇒50問
・イラスト問題の廃止
・合格ライン:正答率7割⇒正答率9割
■技能確認(実車試験)
・踏切や横断歩道での安全確認が新たに採点項目として追加
・右左折の方法、合図不履行などの評価基準が厳格化
■免許関係手続きの主な変更点
(1)免許取得時
変更前:住民票の写し、または旅券+一時滞在証明の提出
(※3か月以下の短期滞在者は住民票の交付なし)
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変更後:住民票の写しの提出が必須
よって、短期滞在(観光など)の外国人は免許取得が不可に変更
(2)運転免許証の更新時等
変更前:運転免許証のみで手続き可能
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変更後:在留カード、特別永住者証明書、住民票の写し等の提示が必須
よって、免許証以外で身元確認ができない場合は更新不可
(参照)内閣官房│外国人との秩序ある共生社会推進室 外免切替制度の手続き・運用の見直し
今後の需要傾向は?
日本では人手不足解消の一環として、2024年に「特定技能(自動車運送業分野)」が解禁され、今後は外国籍ドライバーの受け入れがさらに進むとみられます。特定技能で就労するためには日本の運転免許が必須であり、免許を持たずに来日する人材は、まず特定活動55号という在留資格で入国し、免許取得に専念することになります。
特定活動55号で認められる免許取得期間
トラック :6か月
バス、タクシー:1年(第二種免許や新任運転者研修が必要)
※いずれも更新不可
※「特定活動55号」を解説したコラムもご一読ください。
この限られた期間内に、現在のように合格率が低下した外免切替で免許取得を目指すことは、これまで以上に困難な選択肢となっています。
そのため、今後は外免切替よりも「教習所での新規免許取得(通学・合宿)」のほうが主流になっていく可能性が高いと考えられます。教習所ではカリキュラムが体系化されており、スケジュール管理もしやすく、特定活動55号の在留期限内に確実な取得を目指しやすいためです。
まとめ
外免切替は制度厳格化によって難易度が高まり、特定技能人材に求められる限られた期間内で免許を取得することが、これまで以上に難しくなっています。こうした状況を踏まえると、今後は確実性と計画性を重視した、教習所での新規免許取得を前提に準備を進めていくことが重要と言えるでしょう。こうした変化を捉え、より適切な免許取得ルートを選択していきましょう。
当社では、こうした環境に対応するため、国内の自動車学校との連携を強化し、合宿によるスムーズな新規免許取得をサポートしています。特定技能人材の受け入れや運転者育成をご検討の企業様は、ぜひ当社の支援をご活用ください。

