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人手不足を乗り越える鍵 宿泊業界における「特定技能2号」人材の長期雇用と戦力化

このコラムでは、宿泊業界が直面している人手不足の一つの解決策として外国籍人材の雇用について記載しています。様々な在留資格がありますが、本コラムでは特定技能制度に着目し、特定技能の在留資格を持つ外国籍人材について解説していきます。特に特定技能2号の在留資格に着目します。

現在雇用している特定技能1号の在留資格を持つ外国籍の方が特定技能2号を取得するまでの流れや特定技能2号を取得した外国籍人材を雇用するメリットも解説します。

宿泊業界が抱える人手不足の現状及び解決策

国内の宿泊業界は、外国人観光客の増加に伴い、需要が急速に高まっています。それに伴い、労働力の確保が宿泊業界にとって大きな課題となっています。

この課題を解決するために特定技能制度の利用が有効です。特定技能制度の在留資格を持つ外国籍の方を雇用することで、人手不足の解消につながります。特に特定技能2号を取得した外国籍人材の雇用は、人手不足の解消に留まらず、企業の経営安定や事業の成長にもつながります。

特定技能2号とは

特定技能制度とは、2019年に日本で導入された新しい外国人労働者受け入れ制度です。特定技能は1号と2号に分かれており、1号は主に一定の技能を持つ人材が対象、2号はさらに高度な技能を必要とする職種に開放されています。

日本に在留するためには、まず特定技能1号を取得することが必要です。特定技能1号取得者は最大で5年間の在留が可能ですが、人を雇う企業側からすると、「5年間で辞めてしまうのなら」と採用を躊躇してしまう考えも理解できます。

この課題の解決策として、特定技能2号の在留資格が登場します。特定技能2号を取得することで、在留期間の制限がなくなります(ビザを3年、1年、または6カ月ごとに更新すれば、実質的に永久的な在留が可能です)

特定技能1号の方を雇用し、2号取得をサポートして2号を取得していただくことで、長期的な雇用が実現し、結果的に人手不足の解消につながります。また、2号を取得することで、取得者の家族帯同が可能になることや、1号に比べて幅広い業務に従事することも可能になります。

※特定技能1号と2号の違いについては、過去コラムで取り上げております。そちらも是非ご一読ください。

宿泊企業が特定技能2号人材を雇用するメリット

1. 長期的な人材確保と定着

在留期間の更新により、半永久的に日本での在住(在留)が可能です。これにより、企業は長期的な人材の確保を実現できます。また、家族の帯同も可能になるため、外国籍人材の生活の安定と定着につながります。

2. サービス品質の向上と多角的な業務対応

専門的な業務(フロントやベッドメイキングなど)だけでなく、宿泊施設全般のサービス(店舗管理、売上管理など)に幅広く対応することが可能です。また、多様な言語に対応できる人材がいることで、外国人観光客に対する多言語対応がスムーズになり、顧客満足度の向上に繋がります。

(参照)出入国在留管理庁│特定技能2号の各分野の仕事内容(Job Description)

3. 熟練した即戦力の確保

特定技能2号を取得するためには、高い専門性を示す試験に合格する必要があります。これにより、企業は一定の技能と知識を持った、熟練の即戦力となる人材を確実に確保できます。

宿泊分野での特定技能2号取得について

試験

宿泊分野で特定技能2号を取得するためには、「宿泊分野特定技能2号評価試験」の合格が必要です。

 ・「宿泊分野特定技能2号評価試験」はCBT(Computer Based Testing)方式で実施されます。
 ・試験時間は60分で、学科50問、実技20問の計70問が出題されます。
 ・試験言語は日本語です。
 ・受験料は15,000円です。

受験資格

「宿泊分野特定技能2号評価試験」を受験するためには、下記の要件を満たす必要があります。

 ・試験実施日時点で満17歳以上の外国籍人材(インドネシア国籍の方は、受験できる年齢が18歳以上)。
 ・在留資格を持っていること(ただし、退去強制令書の執行に協力しない国・地域の旅券所持者は受験不可)。
 ・複数の従業員を指導しながら、フロント、企画・広報、接客、レストランサービスなどの宿泊サービスの提供に係る業務を2年以上経験していること。

※特例として、2023年6月9日時点で特定技能1号として在留している人は、それ以前の期間について指導経験の有無が問われないことになっています。

(参照)一般社団法人宿泊業技能試験センター│宿泊分野特定技能2号評価試験

申請手続き

特定技能2号を申請するために必要な書類等の手続きに関しては、出入国在留管理庁の公式サイトにて公表されています。詳細は下記のサイトより参照ください。

(参照)出入国在留管理庁│在留資格「特定技能」

特定技能2号取得者による成功事例

1. ホテルの宿泊率向上とリピーター獲得

特定技能2号取得者がフロント業務を担当し、営業や接客に関する豊富な経験を活かしました。その結果、外国人観光客の満足度が向上し、リピーターの獲得につながりました。

2. 集客効率の飛躍的な向上

特定技能2号取得者がダイバーシティを意識したメニュー開発を担当。多国籍のゲストのニーズに応じた料理を提供することで、口コミでの評判が広がり、集客効率が飛躍的に向上しました。このように、専門的な技術や知識を活かすことで、ビジネスにおいて顕著な成果を上げることが可能です。

3. リーダー・マネージャーとしての活躍

特定技能2号取得者がマネージャーや支配人として昇格し、フロントやレストランの店舗運営、スタッフの育成・管理を実施しています。

まとめ

宿泊業界にとって、特定技能2号は新たな希望をもたらす制度です。

特定技能2号の導入は、人手不足の解消やサービス向上、そして国際化を促し、業界が次のステップに進むことを可能にします。この特定技能2号制度を積極的に活用し、自社の持続的な発展に貢献していくことをぜひ検討してみてください。

現時点では、宿泊業界における特定技能2号者の事例や情報はまだ不足しているかもしれません。今後の外国籍人材の採用・育成でお困りのことやご不明点があれば、弊社が貴社を最大限にサポートいたします。

 

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