導入事例

———美しい自然景観が広がる東伊豆の介護施設で働く特定技能人材がいます。懸命に仕事に励む彼女の姿勢に、同施設の鈴木専務様は大きな期待を寄せています。
また、謙虚な姿勢と向上心を持ち合わせる彼女にも、現在の心境を伺いました。

数百メートル先の眼下には相模灘を望む場所に立つ施設

有限会社こころ介護
〒413-0411 静岡県賀茂郡東伊豆町稲取524-1
〇分野【介護】

有限会社こころ介護は、静岡県東伊豆の自然豊かな町で介護施設を運営しています。北西に天城連山を頂き、東南は相模灘に面した気候が温暖なこの町で、利用者の皆様が心安らぐ日々を過ごすための懇切丁寧なケアとサービスを提供しています。

※取材日:2025年6月某日

イーさんには外国籍人材たちのリーダーになってくれることを期待しています。
彼女ならできると思っています。

――現在、貴社に在籍する外国籍人材の人数を教えてください。

鈴木専務様(以下、省略):ミャンマー出身(イーさん)が1名、フィリピン出身が1名、モンゴル出身が1名です。

――外国籍人材の採用を検討し始めたきっかけについてお聞かせください。

介護の仕事は、残念ながら一般的に「きつい」と認識されています。介護技術が重視されつつも、トイレや入浴の介助など、利用者様の体重を支えるような純粋に腕力が要求されることもあります。職員も加齢により対応が難しくなり、腰を傷めずに働き続けることは容易ではありません。そのため、少ない応募の中で未経験者はなかなか長続きせず、逆に経験者はありがたい存在ですが、人材不足の業界なので引く手あまたで、職員の確保には常々悩まされていました。加えて、デイサービスは人が集まるサービスなので、コロナ禍の影響も大変厳しいものでした。

そんな中で採用したのが、フィリピン出身で日本人の配偶者の女性でした。彼女にはもう3年以上働いてもらっていますが、読み書きは今でも得意ではないものの、日本語での会話は問題がなく、愛嬌もあり利用者様に受け入れてもらえました。当時はこの地区で外国人住民も多くなかったので働いてもらうことも戦々恐々でしたが、彼女の存在が外国籍人材を採用する自信をつけてくれました。

――イーさんの仕事ぶりはいかがですか?

とても良く働いてくれています。彼女は、先に紹介したフィリピン出身の職員と同等の日本語能力が最初からあったので、本当に驚きました。文字を読み取る能力も高く、社用車から見える前を走る車の看板の文字もしっかり読めていたので、とても感心しています。新しい仕事を覚えることにも物怖じせず、頼もしい限りです。

――イーさんに今後、期待することをお聞かせください。

彼女には、日本の運転免許を取得してほしいと考えています。そもそもこの地区では生活する上で自家用車の所有が必須に近く、デイサービスにおいても、利用者様の送迎業務はとても重要な仕事です。運転ができない外国籍人材をただ増やすだけでは、送迎業務専門の職員を別で配置しなければならなくなるので、今後入社する外国籍人材たちにも、運転免許を取得することが当たり前になってほしいと考えています。そのためにも、まずは彼女に運転免許を取得してもらい、後輩となる外国籍人材たちのリーダーになってくれることを期待しています。彼女ならできると思っています。

――外国籍人材の採用を検討している企業に対して、何かアドバイスをいただけますでしょうか?

ちゃんと仕事を覚えたならば、そのマンパワーは素晴らしいです。これは地域で旅館を経営されている社長さんからの受け売りになりますが、可能であれば入国時から関わりを持てば、(入社前にさまざまなフォローをすることで)感謝を覚えてくれて、入社後は尽くしてくれます。ただし、(在留期間が満了を迎えて)いつか必ず帰国すると思った方がいい、とも言われました。そのため、繰り返し外国籍人材を採用できるように、自分たちも言葉を覚えるなど勉強することが必要だとおっしゃっていました。この点は自分たちもまだまだです。

【特定技能人材の声】

イーさん
〇国籍:ミャンマー
〇入社:2025年2月

――入社して4ヶ月が経ちました。日本の環境や職場には慣れましたか?

イーさん(以下、省略):少しですけど、慣れてきました。でも、まだ知らないこともいっぱいあります。たとえば、お礼の言葉。日本語では色々と種類があって、一緒に働いている日本人の方に教えてもらいながら、覚えているところです。
買い物に関しては、隣の部屋に住んでいるモンゴル出身の先輩と近所のスーパーを利用しているので、困り事はなく助かっています。

――現在は、どのような仕事を担当していますか?

午前中は、まず利用者様のお迎え。次に歯磨きのお手伝いをして、席に誘導して、お茶を出します。お風呂に入る場合は、その準備も行います。あとは、トイレの誘導、食事の準備、体操のお手伝い、おむつの交換、などですね。利用者様が帰られた後は、施設の掃除をしています。

謙虚に学ぶ姿勢が印象的なイーさん(左)と指導に当たる鈴木専務(右)

――今後、どのような仕事を覚えていきたいですか?

ひと通りの仕事を早くできるようになりたいです。現在は入浴前の着脱がまだ苦手です。今は施設の方と協力して対応していますが、本来はひとりで行う仕事なので、早くひとりで対応できるようになりたいです。

――仕事終わりや休日など私生活ではどのように過ごしていますか?

今は、12月に実施される日本語能力試験(JLPT)N2の合格に向けて勉強をしています。あとは、車の免許も取りたいので、その勉強もしています。その他は、料理したり、寝たりしています(笑)
でも、4月頃に友達に誘われて、一緒に鎌倉へ遊びに行きました。人混みは苦手なんですけど、母国にいる時から行ってみたかったので(笑)

※補足:N2とは、日本語能力試験(JLPT)の階級で、N1に続く難易度となる。合格すれば、日常的で幅広い日本語能力を有すると認められる

――現在、抱える悩みや心配事があれば、教えてください。

(私生活での)悩みは特にないです。(仕事では)利用者様に迷惑をかけていないかどうかが心配なので、これからも頑張りたいと思います。

――今後、日本で働きたいと思っている後輩たちに、伝えたいことがあれば、教えてください。

(来日したばかりだと日本の薬の選び方がわからないことがあるので)ミャンマーの薬は持ってきた方がいいです。あとは、日本語をたくさん話せるように頑張ってください。

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