導入事例

地元に根付き、質の高い看護と介護で定評のある介護施設。ここでは数多くの外国籍人材が心を尽くしたケアを提供しています。
外国籍人材の採用に踏み出したきっかけや今後の展望について、採用のご担当者様にお話しいただきました。
また、数ヶ月前からこちらの施設で働き始めたふたりの特定技能人材にもお話を伺いました。

閑静な住宅地の一角に建てられた施設

株式会社HOPE
〒369-1246 埼玉県深谷市小前田1647-1
〇分野【介護】
〇従業員数 104名

株式会社HOPEは、住宅型有料老人ホームどんぐり花園をはじめ、訪問介護事業所など様々な施設を運営。多数の看護師を24時間体制で配置するだけでなく、リハビリテーションに特化した理学療法士、喀痰吸引の研修を受けた介護職員も常時配置しており、医療的なニーズにも応えられる体制を整えている。

※取材日:2025年6月某日

本当に素晴らしいです。彼女たちがいなかったら…と考えるだけでも恐ろしいくらい(笑)
本当に勤勉で、必死に勉強している姿を見ています。

――現在、貴社に在籍する外国籍人材の人数を教えてください。

採用のご担当者様(以下、省略):現在、弊社に在籍している外国籍人材は約60名になります。在留資格については、「特定技能」や「留学」など様々です。在留資格「介護」で就業しているメンバーも4名ほどいます。国籍はミャンマーが一番多く、他にはインドネシア、ベトナム、中国、フィリピンと多岐にわたります。

――外国籍人材の採用を検討し始めたきっかけについてお聞かせください。

もともと留学生をアルバイトとして雇用していたのですが、(就労可能な時間に制限があるので)このままでは現場が回らないだろうな、と懸念していたんです。そんなときに、留学生をフォローしてくれていた企業からお声がけをいただき、特定技能人材の存在を知りました。

※補足:留学生がアルバイトをする場合、資格外活動許可を得ていることに加えて、1週間に就労可能な時間は28時間以内と定められている

――外国籍人材を採用する前には、どのような課題がありましたか?

慢性的な人手不足がありました。その状況がもっとひどくなるのではないか…という危機感を常に抱えている状態でした。だから、(人手が増えた)現在の状況は、本当にありがたいです。

――候補者である外国籍人材を選考する際に、重視していることがあればお聞かせください。

まずは、日本語力です。次に、立ち振る舞いなど日本の生活に対する適性があるかどうか、ですね。それらを備えていることを確認した上で、実技や性格などをチェックします。

――採用した外国籍人材の仕事ぶりはいかがですか?

本当に素晴らしいです。彼女たちがいなかったら…と考えるだけでも恐ろしいくらい(笑)本当に勤勉で、必死に勉強している姿を見ています。あとは、特にミャンマー出身のスタッフは、(相手の気持ちを)察して動いてくれるところが日本人との親和性が高いな、と感じます。

――外国籍人材の教育や指導での工夫や苦労した点をお聞かせください。

弊社は現地で面接をして採用しています。面接のときには業務内容についてしっかりと説明しており、彼らも「大丈夫です」と答えてくれるのですが、いざ入社した後に、実際は大丈夫ではなかった…というケースが発生することはあります。面接のときは、日本に行きたい気持ちが強いからか、つい前向きな返事をしてしまうんでしょう。改めてしっかりと伝えて指導する必要が出てきますが、さほど大きな問題ではありません。

外国籍人材を雇用しない、という選択肢は、この業界には残されていないのではないでしょうか。
現在では優秀な人材の取り合いが始まった印象さえあります。

――外国籍人材定着のために企業として取り組んでいることをお聞かせください。

現地で行う面接のときに、この仕事における厳しい内容については、すべて伝えるようにしています。それでも、「頑張りたい」という人だけが定着してくれています。伝えるべきことは伝えて、あとは本人たちがきちんと考えて判断をする。それが必要なんじゃないでしょうか。

また弊社では、日本語能力試験(JLPT)の合格に応じた手当を用意したり、彼らにリーダーのような役割を任せることもあります。本人たちが頑張った結果に対して、どういうものが用意されているのか、見せてあげることが大事だと考えています。

――在籍する外国籍人材に今後、期待することをお聞かせください。

全員が在留資格「介護」を取得してくれたら、本当に嬉しいです。これからも介護業界は顧客が増えてくると見込まれています。在留資格「介護」のメンバーが増えてくれたら、企業としても成長を見込めると感じていますし、彼らにももっと還元できると思います。

※補足:在留資格「介護」は、在留期間に制限がなく、定期的に更新すれば長期的に日本で働くことができる

――外国籍人材のさらなる採用について展望があればお聞かせください。

外国籍人材の存在は、間違いなく今後も必要となってきます。それを考慮したとき、ひとつの国籍に偏るのではなく、幅広い国々から採用をした方がいいのではないか、と考えています。また、介護業務だけでなく、看護や事務の仕事に関しても外国籍人材の方が活躍してくれるようなフィールドを用意できないか、と検討しているところです。

――最後に、外国籍人材の採用を検討している企業に対して、何かアドバイスをいただけますでしょうか?

今後、外国籍人材を雇用しない、という選択肢は、この業界には残されていないのではないでしょうか。訪問系サービスが解禁されたこともあり、現在では優秀な人材の取り合いが始まった印象さえあります。状況が厳しくなってから外国人材の採用に参入するのではなく、早い段階から採用を始めた方がいいのではないかと思われます。少なくとも、弊社はそのように考えて、これまでやってきました。

【特定技能人材の声】

アカリさん / イーさん
〇国籍:ミャンマー
〇入社:2025年2月

――入社して4ヶ月が経ちました。日本の環境や職場には慣れましたか?

イーさん:生活にも仕事にも大分慣れました。最初は、右も左も分からない状態でしたけど、先輩や日本人の方に一つひとつ教えてもらえました。

――現在は、どのような仕事を担当していますか?

アカリさん:利用者様の入浴介助やベットの介助、食事介助、髭剃りなどです。入社したばかりの頃は、1ヶ月ほど廊下や食堂の掃除を担当していました。2ヶ月目に入ってから、徐々にデイサービスの業務を任されるようになりました。特に入浴介助がとても大変です。

――今後、どのような仕事を覚えていきたいですか?

イーさん:身体が大きい利用者様がベットから車椅子へ移動するときの補助をもっと上手にできるようになりたいです。

アカリさん:ひと通りの業務は覚えましたけど、もっと効率的に業務ができるようになりたいです。現在はミャンマーやインドネシア、ベトナム、中国といった様々な国の出身の先輩たちが優しく教えてくれるので助かっています。

入社4ヶ月が経過したアカリさん(左)とイーさん(右)

同期入社のふたりは互いに支え合いながら成長している

――仕事終わりや休日など、私生活ではどのように過ごしていますか?

イーさん:これといってどこにも行っていないです(笑)休みの日は、部屋の掃除、それから日本語の勉強です。この前、N2に受かりました。

アカリさん:最近、深谷のプレミアムアウトレットやダイソーに買い物に行きました。

※補足:N2とは、日本語能力試験(JLPT)の階級で、N1に続く難易度となる。合格すれば、日常的で幅広い日本語能力を有すると認められる

――現在、抱える悩みや心配事があれば、教えてください。

イーさん:(業務中に着用する)マスクが苦しいことくらいですかね。あとは、(入社して)1年経つと、早番や遅番のシフトに入る予定です。そこが少し不安です。

――今後、日本で働きたいと思っている後輩たちに、伝えたいことがあれば、教えてください。

イーさん:思った以上に夏は暑いから気を付けて。服の準備もよくしておいてね。あとはミャンマーの薬を持参した方がいいです。

アカリさん:日本の食べ物はおいしいですよ。特に、ラーメン(笑)

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